シミ治療 外用薬(トレチノイン・ハイドロキノン)
治療方法(施術内容・治療について)
- 外用薬で行うシミの治療は、トレチノインとハイドロキノンという薬剤を使った治療になります。
- 2種類の薬剤を塗ったシミの部分は、赤くなり古い角質が剥脱して徐々にシミが薄くなります。
- トレチノインでシミの原因であるメラニンを排出し、ハイドロキノンで新たなメラニンの生成を抑制することでシミが消えてクリアな肌になります。
【トレチノイン】
- トレチノインはレチノイド(ビタミンAの誘導体)の一種でピーリング剤に似た効用を持っています。もともとはニキビの治療薬として使われてきたものですが、小じわやシミを改善する効果が発見されアンチエイジング治療にも使用されるようになりました。
- 主な薬効は、角質を剥がす、メラニンを排出する、皮膚の再生を促進する、皮脂の分泌を抑制するなどのさまざまな作用があり、シミ・肝斑・小じわ・ニキビ・ニキビ跡などに効果があります。
- レチノイドはレチノ-ルなどとも言われビタミンAとして血液中に微量に含まれています。トレチノインはレチノイドの一種のため、アレルギー反応を起こしにくいと思われます。
- アメリカのFDA(日本の厚生労働省のようなところ)では認可されている薬ですが、日本でトレチノインの薬剤は認可されていないため医師の個人輸入によって使用することになります。
【ハイドロキノン】
- ハイドロキノンは美白剤の一種で、一般的な美白成分のアルブチンやコウジ酸などに比べ約100倍の美白作用があると言われています。
- シミの原因であるメラニンを生成する際の酵素活動を抑え、新たなメラニンの生成を抑制します。
- ハイドロキノンは強い作用を持つ薬剤で、アレルギーや炎症反応を起こすことがあるため日本では医師の処方のもとで使用することになっています。
- まれに、化粧品に含まれ美白化粧品として市販されていますが、ハイドロキノンによる反応が起きないように含有量はごく微量な濃度となっています。
効果
肝斑・炎症性色素沈着・老人性色素沈着・雀卵斑(ソバカス)などに効果があります。
削皮術やレーザー照射後に2種類の薬剤を塗ることで、施術後の一時的な炎症性色素沈着を防ぎシミの再発防止にもなります。
ニキビやニキビ跡、小じわにも効果があります。
デメリット
色の薄いシミなどは早い方で1ヵ月ほどで消えていきますが、シミの状態によっては数ヵ月と時間のかかる場合もあります。
盛り上がりのあるシミの場合など状態によってはレーザーや削皮や電気乾固での治療の方が適してる場合があります。
ハイドロキノンにアレルギーをお持ちの方はこの治療はできません。
外用薬を塗布した部位は赤くなったりヒリヒリするなどの症状が現れ、古い角質の剥脱が起きる際にポロポロと皮が剥けるような状態になることがあります
基本情報
施術時間 | ご自身で薬剤を塗布する治療です |
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麻酔・麻酔方法 | ありません |
通院日 | 外用薬の処方時 |
通院回数 | 1回~(ご状態によります) |
抜糸 | ありません |
入浴 | 当日から可能 |
洗顔・化粧 | 当日から可能 |
ダウンタイム | 個人差はありますが、外用薬を開始して2~3日くらいで使用部位に赤みが発現し、ポロポロと古い角質の剥脱などの反応が起こります。 通常通りお化粧もできますが、反応が起きてる時は特にしっかりと日焼け止めをご使用ください。 |
注意事項 | トレチノインやハイドロキノンは光や熱に弱く、劣化が早い薬剤のため密封して冷蔵庫に保管しなるべく早くご使用ください。 薬剤を塗布した部位は、角質の剥脱が起こるため一時的にバリアー機能が弱くなっています。この間は日焼け止めを必ずご使用いただき、しっかり紫外線を遮断してください。 ハイドロキノンにアレルギーをお持ちの方はご使用になれません。 妊婦に対してはトレチノインの外用薬治療の安全性は立証されておりませんので、妊婦及び出産計画のある方はトレチノインのご使用は避けてください。 |
よくある質問
トレチノインとハイドロキノンの薬は両方使ったほうがいいのですか
トレチノインが現在のシミの原因となっているメラニンを排出し、ハイドロキノンは新たなシミを作らないようメラニン生成の抑制をします。
また、ハイドロキノンだけでは浸透しにくく、トレチノインを併用することでお肌への浸透力を高めていますので、両方お使いいただいた方が大きな効果が得られます。どのくらいの期間で効果が出てきますか
効果が出るまでは肌質やシミの状態によって差がありますが、薄いシミなどは1~3ヵ月くらいで徐々に改善していきます。濃いシミの場合は3ヵ月以上かかる場合もあります。
ダウンタイムはありますか
外用薬を塗布した部位は赤くなったりヒリヒリしたりする反応が出ることがあり、古い角質が剥がれるときにポロポロと皮膚が剥ける場合もあります。
これらの反応が徐々に治まるにつれてシミも薄くなっていきますが、強く反応が出過ぎた場合は医師の診察を受けてください。
この間は紫外線を遮断することが重要なため日焼け止めを使用し、お化粧で赤みをカバーすることをお勧めします
神田美容外科形成外科医院
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