ヒアルロン酸の失敗例とヒアルロン酸分解注射

ヒアルロン酸の失敗例とヒアルロン酸分解注射

ヒアルロン酸はシワなどのエイジングケアの悩みを解決する治療として人気がある治療ですが、注入した後にしこりができる、ボコボコになる、仕上がりが気に入らない、違和感がでるなどことがあります。一度、注入したヒアルロン酸をやり直したい、失敗したかもしれないと考えている時には、ヒアルロン酸を溶かすことができるヒアルロン酸分解注射がお勧めです。

ヒアルロン酸分解注射(ヒアルロニダーゼ)とは

ヒアルロン酸分解注射は、牛や羊、ヒトから抽出したヒアルロニダーゼというヒアルロン酸を分解させることのできる酵素です。ヒアルロン酸を溶かしたい部分に注入することで、数時間でヒアルロン酸が加水分解され溶け出します。

ヒアルロン酸の失敗例。ボコボコやしこりの原因などを解説

注入部分にしこりがある

しこりができる原因の一つは、品質の悪い製剤を使用していたり、注入したヒアルロン酸の種類が適切でないと起こる場合があります。品質の良いヒアルロン酸なら、時間がたてば自然に体内に吸収されますが、品質の悪いものは吸収されずに固まって残ってしまうことがあります。また、注入量が過剰なことや適切でない深さに注入された場合も、しこりができる原因になります。

不自然な盛り上がりがある

ヒアルロン酸を過剰に注入すると、ボリュームが出すぎて不自然に盛り上がる可能性があります。

美しく仕上げるためには、患者様のご要望やお肌の状態、施術部位の特徴、顔全体のバランスなどを踏まえて、ヒアルロン酸の量を調整し、最適な量を注入することが大切です。またヒアルロン酸注入を繰り返すうちに、見慣れてしまうと、適量の仕上がりでは物足りなく感じることがあります。適量以上を注入することで、入れ過ぎになり不自然に盛り上がる場合があります。

笑ったときに違和感や突っ張るような感じがする

笑った時などの表情の変化によってヒアルロン酸を入れた箇所が目立つのは、顔の立体的な構造を考慮せずに注入した場合に起こります。

顔を平面として見て、表情の影響を無視してヒアルロン酸を注入すると、笑顔になったときに注入部位が浮き出て不自然に見えます。また過剰な注入量や注入箇所が適切でないと笑った時の表情に違和感や、突っ張るような感じになることがあります。

期待していたイメージと違って失敗したと思っている

希望通りのイメージにならなかった場合は、ヒアルロン酸の量や注入箇所が適切でなかったことが原因の一つです。医師の技術力も関係しています。また、カウンセリングで自分のお悩みや希望、理想を十分に伝えられなかったことも影響している可能性があります。

注入したところがパンパンに腫れた

ヒアルロン酸注入は注入箇所や注入量に応じてリフトアップ効果が期待できます。
ただし過剰に注入すると、皮膚が過度に引き伸ばされて、顔の皮膚がパンパンになるリスクがあります。
シワは改善されるかもしれませんが、引き伸ばしすぎると不自然に見えたり、肌に負担をかけたりするので注意が必要です。

またヒアルロン酸は親和性が高いので、施術後しばらくは水分を吸収して膨らむ(浮腫む)ことがあります。 このため、施術前に想像していたよりもふっくらした感じになり、失敗したと思うかもしれません。 しかし、施術後の腫れは数日から1週間程度で収まるので、特に異常がない限り、慌てずに様子を見ましょう。

おでこにヒアルロン酸を注入したらボコボコになった

ヒアルロン酸の量が多すぎると、おでこに不自然なふくらみや凹凸ができる可能性があります。医師の知識や技術が不十分だったり、医師と患者様の間で理想のデザインの共有ができていなかったりすることも原因に考えられます。

ヒアルロン酸は一箇所に集中して注入すると、体に吸収されずにしこりになって残ってしまうことがあります。また、額や目の下は皮膚が薄い部分なので、浅く注入しすぎると、皮膚の表面で凹凸が目立つようになります。

ヒアルロン酸を溶かすのに何日かかる?

ヒアルロン酸溶解注射をすると、ヒアルロン酸がすぐに溶け始めます。個人差がありますが、数日以内でほとんど元の状態に戻ることが可能です。特に目や鼻の周りは反応が早くでます。

ヒアルロン酸溶解注射のメリット

即効性がある

ヒアルロン酸溶解注射をすると数時間で分解が始まります。個人差がありますが数日以内にヒアルロン酸注入前の状態に戻ります。ヒアルロン酸の種類によって異なりますが、1回の注射で十分な効果が出ます。

ダウンタイムがほぼない

ヒアルロン酸を溶かすためには、麻酔クリームを塗ってから施術をするので注射針の痛みはほとんど感じません。ヒアルロン酸溶解注射後の腫れや赤みはアレルギーが無ければほとんど起こりません。
注射した後、ヒアロニターゼの作用で少し腫れることがありますが、数時間~半日で症状は治まります。

ヒアルロン酸溶解注射のデメリット

ヒアルロン酸の種類によっては完全に分解できない

ヒアルロン酸注入してから期間が経過している場合や、ヒアルロン酸の種類や注入量、注入の仕方によっては分解されにくい場合があります。
その場合、分解できるまでの複数回の治療が必要になります。

腫れや内出血が生じる

ヒアルロン酸分解注射を受けた後、注射量によっては内出血、腫れが生じることがありますが、通常は数時間から半日でおさまります。針の跡はほとんど目立ちません。内出血も1~2週間で治まります。

異物を含む注入物を分解できない

ヒアルロン酸の分解酵素は異物を含んだ注入剤を分解することはできません。
コラーゲン、ハイドロキシアパタイト製剤(レディエッセ)には効果がありません。

ヒアルロン酸分解注射をすると自分のヒアルロン酸も無くなって凹む?

ヒアルロン酸分解注射をすると、体内に元々あるヒアルロン酸も分解します。しかし、体内に元々あるヒアルロン酸は、分解してから3日ほどで作り出されているため、ほとんどの場合は問題ありません。そのため、注射した箇所が凹んだ例はテスト部位でも、経験したことはありません。

ヒアルロン酸を少しだけ溶かすことはできるか?

「少しだけヒアルロン酸を溶かしたい」「ヒアルロン酸の溶かす量を調整したい」というご要望をいただくことがありますが、基本的にはヒアルロン酸はほとんど分解されてしまうので、溶解量をコントロールすることは難しいです。また溶かす範囲をコントロールすることも難しいです。

ヒアルロン酸溶解注射のリスクとダウンタイムや腫れ

アレルギー反応

ヒアルロン酸分解注射には、動物由来(羊・牛)のものとヒト由来のものがあります。羊由来ヒアルロン酸分解注射は100人に1人の確立でアレルギーを起こす方がいるため、当院では事前にアレルギーテストを受けて、陰性であれば24時間以降に分解注射を打つことができます。ヒト由来分解注射ではアレルギーを起こさないので、テストを受けずに注射が可能です。

アレルギー反応の程度は個人差があります。軽度なら、皮膚に赤みや腫れが現れるだけで、時間の経過やステロイドなどの薬で治まります。しかし、稀に顔が腫れ上がったり、全身にアレルギー症状が出たりすることがあります。

ダウンタイムと腫れ

ヒアルロン酸分解注射のダウンタイムはほとんどありませんが、注入した薬剤の作用で腫れ、赤味、内出血がでることがあります。腫れは数時間~半日、赤味は2~3日、内出血は1~2週間で症状は治まります。

ヒアルロン酸溶解注射のよくある質問

ヒアルロン酸分解注射(ヒアルロニダーゼ)は何日で溶けますか?

ヒアルロン酸を注射した部位にヒアルロン酸分解注射を注射すると数時間で分解が始まり、24時間でヒアルロン酸は分解・吸収されます。

ヒアルロン酸分解注射(ヒアルロニダーゼ)にアレルギー症状はありますか?

ヒアルロン酸分解注射には、稀にアレルギー反応がでる場合があります(個人差があります)。軽度の場合は、皮膚に赤みや腫れが現れるだけで、時間の経過やステロイドなどの薬で治まります。しかし、顔が腫れるなど、アレルギー症状が出たりする場合もあります。
当院では事前にアレルギーテストを受けて、陰性であれば24時間以降に施術が可能になります。ヒト由来分解注射ではアレルギー反応が出ないので、テストを受けずに施術が可能です。

ヒアルロン酸分解注射(ヒアルロニダーゼ)はむくみますか?

ヒアルロン酸分解注射のダウンタイムはほとんどありませんが、注入した薬剤の作用で腫れ、赤味、内出血がでることがあります。

ヒアルロン酸溶解注射は何回くらいしますか?

1回でもヒアルロン酸が分解される事もありますが、部位や症状によってはヒアルロン酸が分解されにくい場合は複数回の治療が必要になることがあります。

ヒアルロン酸溶解注射のデメリットはなんですか?

ヒアルロン酸溶解注射にはほとんど副作用がありませんが、腫れや内出血が生じることがあります。また、ヒアルロン酸の種類によっては完全に分解できない事や、異物を含む注入物を分解できないなどのデメリットがあります。

ヒアルロン酸治療の関連施術