ワキガ・多汗症とは?治療法は医師に相談ください

ワキガ・多汗症

■ ワキガとは

  • ワキガは腋臭症ともいい、脇の下にワキガ特有の臭いが発生する症状の事です。
  • ワキガ(腋臭症)の原因は、脇の下にあるアポクリン腺から分泌される汗が、腋毛や皮膚の常在菌によって分解され、臭いを発生する物質が生じる事です。
  • 通常の汗の臭いとは異なるワキガ(腋臭症)の臭いは汗の量にも関係するため、夏などの特に汗が多い季節はワキガ(腋臭症)の症状が顕著に現れます。
  • そもそも、身体に存在する汗腺には、エクリン腺とアポクリン腺の2種類ありますが、どちらの汗腺から出る汗も無臭ですが、汗の成分が異なるともいわれています。
  • エクリン汗腺は全身に分布していて、人の出す汗のほとんどはエクリン腺からの汗で、皮膚科から直接サラサラした汗が出ます。
  • 一方、アポクリン汗腺は脇の下・耳の穴・乳輪・へそ周囲・陰部と限られたところにしか存在せず、アポクリン腺から出る汗は皮脂腺を通して出るため、皮脂と混じり粘度が高くベタベタした汗が出ます。
  • ベタベタした汗は蒸発しにくく、腋毛などで汗をとどめてしまうことでより臭いが出やす環境となります。
  • アポクリン腺は哺乳類でいうところの性ホルモン腺といわれ、その臭いはフェロモンとして機能しています。人間にもその名残ががあるため、ワキガ(腋臭症)の発症は思春期に始まり中年以降は徐々に症状が軽減していきます。
  • ワキガ(腋臭症)は優性遺伝するlことがわかっています。そのため、両親のどちらかがワキガ(腋臭症)の場合は80%くらいの確率で家族内におけるワキガ(腋臭症)の発生を認めるともいわれています。
  • またワキガ(腋臭症)の研究からワキガ(腋臭症)と耳あかが深く関係していることもわかっています。
  • ワキガ(腋臭症)の方の耳あかはほとんどが湿った耳あか、いわゆる軟耳垢(アマ耳)です。日本人は80%が乾いた耳あかタイプですが、白人黒人は100%がアマ耳です。耳あかが湿った方の80%は程度の違いはありますがワキガ(腋臭症)があるといわれています。

■ 多汗症とは

  • 多汗症とはエクリン腺から過剰に発汗する症状の事で、汗腺がある全身に発生する可能性があります。
  • 汗腺が集中して密度の高い部位は発汗作用も活発で大量の汗が出やすくなっています。
  • 発汗の作用は体温調整のための温熱性の発汗、緊張やストレスを感じた時の精神性の発汗があります。
  • 多汗症として一番多く症状が見られるのは、手のひら、足の裏、脇の下などの局所多汗症です。

手掌多汗症(手のひら) 

  • 手のひらが常に湿っている程度から、汗がしたたり落ちるほど多量に発汗する場合もあります。
  • 特に精神的緊張時に多量な発汗がみられるため、握手をする際などは相手に不快感を与えかねないと、心因的に苦痛を感じる方が多いようです。

足蹠多汗症(足の裏)

  • 足の裏に汗をかきやすい方は、常に足が湿っているためカビや細菌感染を起こしやすい環境となります。
  • また、靴の中は通気が悪いので臭いがこもりやすく、人前で靴を脱ぐことに抵抗を感じる方もいらっしゃいます。

腋窩多汗症(脇の下)

  • 緊張時や暑さの刺激で両脇に多量な発汗が見られ、衣類が濡れて色が変わるほどの汗染みができたり、白い衣類などは黄ばんでしまうことがあります。
  • 脇の下は見えない所ですが、ワキの汗染みは女性にとって特に恥ずかしく感じ、対策に苦労している方が多くいます。
  • また、腋窩多汗症の方は腋臭症(ワキガ)を併発する場合もあるため、体臭を気にするあまり対人恐怖症になるケースもあります。

頭部多汗症(あたま)

  • 体温上昇や交感神経の刺激で多量に発汗します。
  • 頭から流れるように汗をかいている人を見かけますが、頭部の汗は隠せないため人の視線が気になり、余計に発汗してしまうこともあります。

ワキガ治療 ( 腋臭症 )

ワキガ(腋臭症)の臭いはアポクリン腺から出る汗が原因です。アポクリン腺から出る汗は止める事ができないので、ワキガ(腋臭症)の根本的治療はアポクリン腺を取り除く外科的手術しかありません。 ・・・

多汗症治療

現在の標準的な多汗症治療は、薬剤を使って強制的に発汗作用を止める治療です。 ボツリヌス毒素(ボトックス)という薬剤を患部に注射することで、発汗を抑制することができます。 以前・・・